2018年3月15日木曜日

ハルコ超訳「ガストロノミー」十食図(じゅうしょくず)



十牛図(じゅうぎゅうず)というのを
ご存知だろうか。
仏法の教えのひとつで「どんな人にも
仏の真源、仏性が備わっているが、
迷いの世界に入り込みもがき
苦しんでいるので、
そこから逃れる方途を十の牛の図で表した。

これを「ガストロノミー」で解釈すると‥‥‥。









(1)食べ歩き(尋食)
 「ガストロノミー」の導き手に出合い食べ歩きをはじめたが、
  何が何だか判らないで途方にくれる。
(2)さらに食べ歩き(見跡) 
   ガイドブックや口コミによって「ガストロノミー」を
   求めようとするが、自分の味覚や知識に自信がなく他の人の意見に左右される。
(3)達成したと勘違い(見食)
   一応「ガストロノミー」を理解した気分で人に教えて自慢する。
(4)極めたと勘違い(得食)
  「ガストロノミー」が判ったが、さらなる深みがあり、戸惑う。
(5)操る(牧食)
  「ガストロノミー」を自分で把握し、コミュニティをはじめる。
(6)一体化(騎食帰家)
  「ガストロノミー」と自分が一体化して一番幸せな心境になる。
(7)ボケる(忘食存人)
   食べ歩きに飽きて、今朝食べた料理も忘れ、「ガストロノミー」自体を忘れる。
(8)さらにボケる(人食倶忘)
   「ガストロノミー」を求めていた理由を忘れ、
   自分が何をしていたかも忘れ、忘れたことも忘れる。
(9)無我の境地(返本還源)
   何もない清浄無垢の食の世界からは、
   ありのままの食の世界が目に入る。
(10)リセット(入鄽垂手)
  「ガストロノミー」の 悟りを開いたとしても、
   そこに止まっていてはダメ。再び世俗の世界に入り、人々に安らぎを与え、
   悟りへ導く必要があるり(1)の食べ歩きの若者に出会う。
   以下無限ルーフ

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2018年3月10日土曜日

311。この7年、そして、仕事場の移転

















東日本大震災から7年経ちました。
本当にあっという間です。
2011年3月11日午後2時46分南青山の事務所で激震に見舞われ、
西巣鴨まで歩いて帰宅し、その後は余震に怯えつつ
テレビで映し出される凄惨な画面を観ては呆然としていました。

釜石に実家があり、親族が釜石、大槌に
大勢居住して、不安で心が圧し潰されそうでした。
電話も通じず、安否確認が出来たのは1週間後でした。
母親の生家のあった鵜住居地区で、伯母と従兄弟が
津波で行方不明になり、遺体は1ヶ月後に発見されました。
半年以上も何をするにも無気力になってしまいました。

しかし、ご縁があり、震災後の故郷の復興のために
岩手県の産業創造アドバイザーに推薦していただき
色々なお手伝いをすることになりました。

23歳で独立し、会社を作りスタッフを抱えて
長年仕事をしてきましたが、還暦になったら
個人ベースで出来ることをしたいと思っていたのです。
でも思惑通りには進まず、3年前に事務所を縮小し南青山から
代々木上原に仕事場を移しました。

年齢的にも身辺の整理を考えるようになり、
今年の311に自宅に近い南大塚に仕事場を移転しました。
大量の資料や本を処分し、身軽になろうと思い小さなスペースですが、
オクサマとハルコのささやかなSOHOで、
仕事場は「アトリエ」と呼称しました。

今までにやりたいと考えても手付かずのことや、やり残したこと‥‥‥。
思いを新たにリセットします。
みなさん、よろしくお願いいたします。

※アトリエから池袋方面を望む(写真)


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2018年3月5日月曜日

すみません。びっくり水ひとつください!





一番影響を受けた編集者
佐々木和子さんの
レシピ用語の逸話。
ハルコはフリーランサーに
なって一時期、家庭画報編集部に
その時の話が‥‥。






佐々木和子さんの料理チームに新入社員が来た。
まだ、右も左も判らないお嬢様だった。
佐々木さんが少し入院した時に、
彼女に料理の撮影の下準備にレシピメモを渡し
買いに行く様に指示した。

そのレシピの中に”びっくり水”というのがあった。
彼女はお店に行って「びっくり水ひとつください」と。

まだ、佐々木さんが入院中で「綿棒、買ってきて」と
彼女は「麺棒」を持って来た。

これは、実話である。

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2018年3月4日日曜日

きつね色はあるのに、たぬき色がない!?





ハルコが編集者の中で
一番影響を受けたのが
佐々木和子さん(故人)という方で、
家庭画報の料理担当副編集長を経て、
レタスクラブの創刊編集長になりその後、
フリーとして活躍していた。














その佐々木和子さんが所属していた「食生活ジャーナリストの会」の
分科会で「料理用語の統一」というテーマで取り組まれていた。
「レタスクラブニュース」というネツト上に
以下の記述を見つけた。

「きつね色(に焼く に揚げる」
主に、材料を焼く・揚げる際の、材料やころもの表面の状態を指す色合いのこと。
淡い黄色よりも、濃い茶色に近い色で、おいしそうな色の表現の一つ。
材料への火の通り方は、加熱の温度と時間によって違ってくるので、
きつね色だからといって、必ずしも火が通った状態ではない。
表面がきつね色になっていても、中まで火が通っていないこともあるので、
表面の色だけで判断しないこと。

この「きつね色」は昔から当たり前のようにレシピでは登場するが、
初めてレシピを見た人は一瞬なんのことだろうかと思うのは。
なぜ、きつねが焼き色として取り上げられるかというと、
油揚げがきつねの好物も言われて
油揚げ=きつね=きつねうどん、と連想するからだが、
なぜ、揚げ玉でたぬきそばがあるのに
たぬき色は採用されなかったんだろうか。
フランス語のレシピでも翻訳は「きつね色」と書いているものあるが、
表記的には「キャラメリゼ(caraméliser)」が一番近いだろうか。
砂糖を煮詰めていくと「カラメル」(色)になり、
調理の過程で肉などの表面に香ばしい焼き色も表す言葉だ。

レシピは一簡単なようであるが、長い間に先人達が積み上げてきたものである。
ただ、誰でもネットで料理を発信出来る時代ゆえに、
ネツト版料理用語を編集してみたいと思った。

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