2014年10月22日水曜日

シチリア料理への道


このところフランス料理のことを書いてますが、普段食べに行くのはフレンチよりも多分イタリアンの方が多いと思うのです。
今週月曜は「ドンチッチョ」へ食事に行きました。
シェフの石川勉さんには岩手関連のお願いで店にも頻繁に行っているのですが、お店に行くのは久しぶりでした。

最初にデザイナーとして勤めていた場所が西麻布だったので、交差点から六本木方向へ行く途中に「アントニオ」がありましたが、そんな高級店に入れる身分でもなく、いつも素通りしていました。
1958年に六本木に「アントニオ」が開店したのですが、その前には「キャンティ」や「ニコラス」がオープンしており、戦後の進駐軍の匂いがしますね。

そしてイタリアンの体験は、アルポルト(1983年)の片岡さんがシェフをしていた「マリーエ」辺りから始まり、「カピトリーノ」「ビザビ」「ラ・パタータ」「ヂーノ」「ミオ・ポスト」「リストランテ山崎」「トゥーリオ」「カルミネ」の頃で昭和が終わり、平成になって「イルボッカローネ」「ヴィノッキオ」「アクアパッツア」「オステリア」「ダノイ」「アロマフレスカ」……と、東京のイタリアンは全盛期を迎えるのです。幸いかどうかは判りませんが、1970年代後半からオープンした店にはほとんど行きました。

現在東京には沢山のイタリア料理店がありますが、今普通に食べているイタリアンが30年前にあったとしたら、きっと「名店」と呼ばれていたのではないかと思います。
日本のイタリアンは最初はイタリア全土の料理が中心で、北も中部も南も一緒くたでしたが、段々ローマ、ナポリ、フィレンツェ……と細分化されてきました。こんなにイタリア料理が地域別にあるのは、日本とアメリカくらいではないでしょうか。
広い範囲から狭い範囲に深くなってきたのは、最終的にカラブリア料理やシチリア料理の影響ではないかと思います。

12年程前に、イタリアの州別の料理本を企画しましたが、トップの石川勉さんの店は前の「トンマズィーノ」の時代。
今月はドンチッチョ8周年ですが、そろそろシチリア料理の本が作りたいなぁ。


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