2014年5月12日月曜日

乳の博覧会

昨年10月に3日間、岩手県の生産者の方々を訪ねて廻った時に、乳牛の牧場にも行きました。この数十年日本の酪農農家は色々とご苦労されているようです。生産コストや国内消費など、たくさんの問題を抱えてますね。


1924年(大正13)の5月11日(昨日ですが)に文部省主宰で、東京・お茶の水の東京博物館で「乳の博覧会」が催されました。
渋谷の常盤松御料牧場(渋谷に牧場があったんですね)から送られてきた牛乳を使って調理法の実習や牛乳の実費試飲が行なわれたのです。
その当時の牛乳の需要規模は、1920年(大正9)に年66万t、1921年に85万tと急増し、それ以降は100万tを超えて、日本でも牛乳を飲む(あるいは乳製品を食べる)習慣が定着してきたのです。
ちなみに、その頃の日本人一人一日当たりの乳製品の消費量は33gでした。
2010年は大体86kg(資料の読み方によって違いが出ますが)、飲用牛乳は32.7kgと随分摂取量は増えています。
しかし、欧米と比較すると、イギリス、デンマーク、オーストラリアの1/3、アメリカの1/2以下と低いのです。

新潟のある地域の学校給食で、米飯と牛乳は合わないので牛乳を出すのを止めたというニュースもあり、そんなに日本人がこれから牛乳をさらに飲むかというのは頭打ちになるのでしょうか。
元々小規模な酪農農家が多く、生産量自体も消費と同じで頭打ちですが、食料自給率の観点からも消費は伸びて欲しい所です。
世界中での生産量は、EUが全体の31%で1億3千6百万t、全然桁が違い過ぎます(日本は7百55万t)。順次アメリカ20%、インド12%、ウルグアイ・ブラジル・中国がそれぞれ、7% を占めています。
ちなみに逆に消費が一番多いのはインドで31%、EUは27%、アメリカは16%です。
アメリカの生産と消費の4%の差は輸出したくなるはずですね。

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