2014年4月15日火曜日

ソースかけライス

昨晩は伊勢丹新宿店で1夜限りのイベント、会食会がありました。
青森県弘前市にあるイタリアン「オステリア エノテカ ダ・サスィーノ」の笹森シェフが来て、ほぼ全部が店の手作りの食材を使用した料理の数々を堪能しました。
ひとつのレストランでチーズからワインまで作っているのは、日本でもこの店だけだそうです。


さて、ハルコはこれまで三越や伊勢丹の仕事をして来たのですが、百貨店の歴史には大変興味があります。
1929年(昭和4年)の4月15日に大阪の梅田阪急百貨店が開業したのですが、今日はそこの大食堂でのお話です。
ここの食堂の目玉料理は“カレーライス”だったのですが、創業者の小林一三が渡欧する船中でカレーを食べてひらめいたそうです。
このカレーライスに、客はウスターソースをたっぷりかけて食べたのですが、ハルコも幼少の頃のカレーにはソースをかけて食べるのが好きでした。その頃母親のカレーは小麦粉とカレー粉のみでルーを作っていたので、今思うとあまりスパイシーじゃないのでソースをかけていたんでしょうね。

しかし昭和恐慌のあおりで、ライスカレー(25銭)ではなくライス(その当時5銭)だけを注文して、テーブル据え付けのウスターソースをかけて食べる客が増えたことが問題になりました。
ところが阪急社長の小林一三はこれを歓迎する姿勢を打ち出し、「ライスだけのお客様を歓迎します」という貼り紙まで出させたのです。客はライスのみ注文して、ウスターソースをたっぷりかけて、福神漬け(これも無料)を食べたそうです。
小林一三は「確かに彼らは今は貧乏だ。しかしやがて結婚して子どもを産む。そのときここで楽しく食事をしたことを思い出し、家族を連れてまた来てくれるだろう」と言ってそのまま実行したそうです。
小林一三はエラいですね!

これが、阪急百貨店の「ソーライス」(ソース・ライス略で、ウスターソースを米飯にかけた食べ物)で「ソーライス」は阪急百貨店大食堂の堂々たる「裏メニュー」となり、広く知られるようになり、後年、関西の財界人のあいだでは「阪急食堂でよくソーライス食ったな!」というのが共通の昔話となったということです。

ソースかけごはん、醤油かけごはん、ケチャップごはん、ネコマンマ、人前では食べるの躊躇しますが、これらは無条件に旨いと思うハルコでした。

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