2014年3月6日木曜日

味坊・羊、大いに喰らう

今週初めてお誘いを受けて、神田「味坊」へ出かけました。
中国東北地域の料理を出す、ガード下にある人気の店なのですが、普通の中国料理とは随分違っていました。


味坊の料理は少数民族の満州族の料理で、中国の北方に住んだ祖先の満州族は清王朝を築き上げ、北京に遷都した後も、その食文化の習慣を色濃く残しているのです。
そしてメインの食材は「羊」ですが、中国の飲食理論では、羊肉は季節の変化に体を適応させる効果があるため、羊肉をたくさん食べるのが多くの中国の人たちの食習慣なのです。
一緒に食卓を囲んだ方々は、羊の効果か体温が上昇し、服を脱ぎ出す始末でした。
いやはや、羊の蓄熱効果恐るべし!

中国料理で普段食べる肉と言えば豚や牛が中心で、喰わず嫌いではありませんが羊肉を食べる機会は滅多にないのです。
フレンチやイタリアンでは羊肉は随分食べているのですが、クミンたっぷりの羊焼は「う〜ん!」とうなる旨さだったのです(未訪で随分損をしていたと思いました)。

中国料理で羊が何時頃から食べられてきたかは不明ですが、多く食べられるようになったのは六朝(りくちょう)の頃なので1800年くらい前だと考えられます(三国時代の呉、東晋、南朝の宋・斉・梁・陳)。
北の遊牧民族の南下で羊肉食が広まり、最初に書いた清朝に繋がるのですが、匈奴族が南下し、牧畜が盛んな各種族が領土を広げて行きました。契丹国、遼、と契丹族の食文化の浸透はまさに、中国の歴史そのものですね。

また味坊に行きたいのですが、ある程度人数がいないと沢山の種類は食べられませんね(ちなみに今回は11人でした)。
再訪の日を楽しみにしているハルコでした。

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