2014年1月16日木曜日

和食はガラパゴスか?

ハルコの今年の年頭テーマは和食と決めて、ポチポチ考えております。
昨晩は辻調グループの総帥・辻芳樹さんの「和食」セミナーを聴きに行きました。
参加者からの最後の質問は「和食の範囲は?」という、誰もが聞きたいものでした。
学校教育者である辻さんとしては、卒業生が多方面のジャンルで活躍していることもあるのか、ラーメンやナポリタンなども含めての和食だと言っておりました。
この辺は解釈やスタンスの違いで随分様相が変わります。

ハルコとしては、これらは「日本の食文化の中で変容され、パーマネント化した」という位置付けで、以前からやっていたことを再整理したいと考えております。
和食が世界無形文化遺産に登録されてグローバル化し、日本の農産物を海外へ輸出しようとする動きの中では、大変象徴的でフラグを立てやすいですね。

しかし、「和食のグローバル化って何?」と言うと、ここからが意見の別れるところです。
その前提として、冒頭に書いた「和食の範囲」にかかってきます。
今や鮨やラーメンは、日本食として海外でも大変人気なジャンルですが、現在進められている動きは、日本食をそのまま食文化として海外に発信するような感じです。
面倒くさい話ですが、海外にある和食の多様性の中で「これからの海外での和食」とどう折り合うのか、ということです。

日本で生活していて、どのくらいの日本人が文化としての和食、はっきり言うと京料理を中心とした茶懐石や会席の料理を食べた事があるか、と疑問に思うのです。
昔、何かの本で「フランスでは、オートキュィジーヌ(高級フランス料理)を、一生の中で1度食べる機会があるかどうか」と書かれていたのを思い出しました。
世間一般に普及されるものと、普及されないもの。二つの方向があって良いとハルコは思います。
フランス料理が好きになり、それを丸ごとフランス文化として体験してみたいと思い、30代の頃に随分通ったのは、その場で感じ取りたい事があったからです。

それと同じで、日本でしか丸ごと味わうことの出来ないから、京都へ出かけるのです。
ガラパゴス化すべきだと思うのです。
(この項続く)

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