2013年9月6日金曜日

クロマグロ問題


昨夜は完全紹介制の銀座「大夢」で、懐石をいただく僥倖にあずかりました。
そのコースの中の向附に、鮪と新烏賊のお造りが出てきたのです。
女将の説明によるとクロマグロで18キロ」とのこと。

ハルコは暫し考えてしまいました。
「うむ、クロマグロか……」
ご存知のように、現在はマグロの減少を防ぐために、国際的な規制により、来年からクロマグロの幼魚の漁獲量を15%削減されます。
現在、大西洋ではクロマグロも復活の基調らしいのですが、クロマグロは絶滅の恐れがあり、絶滅危惧種としてワシントン条約に登録される可能性もあるのです。

江戸時代には、マグロは下魚として顧みられないものでしたが、今や「マグロ、マグロ、大トロ、中トロ……」と、猫も杓子も食べたい魚ナンバーワンになってしまったのです(余談ですが、猫も杓子もの由来は色々ありますが、「神主」を表す「禰子(ねこ)」「杓子」と「僧侶」を表す「釈氏・釈子(しゃくし)」で、「禰子も釈氏も(神主も僧侶も)」が変化したとする説をハルコは取ります)。

ちょっと前の時代の通人なら、「鮪は天然物じゃないとダメだ!」なんてことを言いましたが、今やマグロの国内の養殖量は増えているのですが、養魚のクロマグロは天然物なので、これも資源枯渇の原因にもなるのです。
それを解決するために、卵から育てる完全養殖にして販売する企業も現れています。
悪い言い方をすると、「食べるなら、今でしょ!」

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