2013年5月10日金曜日

羊頭鼠肉

早いもので、5月も1/3が過ぎましたね。
今日5月10日は510(ゴトウ)の日で、ハルコの事務所を設立した日なのです。
えっ、何年経ったって?
いや、もう忘れましたね。この所物忘れが多くて……。


物忘れと言えば(違うか)、食品の偽装は忘れた頃に、またゾロゾロ出てきますね。
中国で羊と偽り、狐や鼠の肉を売っていた、と社会問題になっていますが、皆さんは「羊頭狗肉」という言葉をご存知ですね。

羊頭狗肉は「羊頭を掲げて狗肉を売る」を略した四字熟語ですが、中国宋時代の禅書『無関門(むかんもん)』の中に出てくるのが原点なのです。
「無門関」は、無門慧関がお釈迦さまと弟子の問答集を編んだもので、「黄面の瞿雲、傍若無人、良を壓し賤と為し、羊頭を懸けて狗肉を売る、将に謂へり多少の奇特と」が大元なのです。
「店頭の看板には『羊頭(羊の頭)』を掲げ、実際には『狗肉(犬の肉)』を売る」という意味が転じて、見せ掛けは立派だが実物は違うといった意味になり、ごまかしの喩えとして、使われるようになったと言うわけです。
似たものには「晏子春秋(あんししゅんじゅう)」の「牛首を掲げて馬肉を売る(ぎゅうしゅをかかげてばにくをうる)」があります。

宗代と言うと、もう千年以上前の時代ですが、どうも偽装食品はもっと伝統的(?)な長い歴史があるようですね。
昔の中国では肉に対してのランキングがあり、牛、羊、犬、豚の順で、馬に至っては食べるものではないんですね。
現在中国料理では豚は重要な地位ですが、昔は犬以下だったんですね。
そう考えると「羊頭狗肉」の偽装は程度が軽いような気がします。
塊肉でなく、成形されるともう何の肉だか判りませんね。

食に感心のある者としては、こういうのは許せませんが、自分自身でも、もっと食材や食に対しての知識が必要だと思うハルコでした。

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