2013年3月8日金曜日

箸……1 直箸、取り箸

テレビのCMで、一家4人(父親、母親、娘2人)が、食卓ですき焼きを食べているシーンで、父親がすき焼きの肉を直箸で選んで迷っているのを、女性陣が非難するというのがありました。
ちょっと思う事があって、数回箸にまつわることを考えたいと思います。


茶懐石から本膳料理へと日本料理(和食)の格式が完成し、現在の我々の食に対するマナー“習慣付けられて”きたわけですね。
古くは小野妹子が遣隋使として隋に渡り、中国の箸食文化を持ち帰り、朝廷で採用したのは聖徳太子なのです。
およそ1400年の長い月日で、箸にまつわるマナーが完成・浸透してきたのですが、それは純粋に和食という文化の中で作られて来た世界観で、洋食や中華などが入り込んだ食卓では齟齬をきたしているのではないか、とハルコは思うのです。

取り箸が無い時に、自分の箸の元を持ち替えて、逆さまにして使うことがマナーだと思っている人は多いですが、あれこそマナー違反ですね。
自分の握っている部分で食材を持つことは、不衛生だからです。
ここで最初のすき焼きの話に戻ります。
家庭ですき焼きを食べる時は我が家では直箸ですが、ネットを見ていたら、思った以上に取り箸を使っている家庭が多いのですね。
すき焼きで取り箸を使うなら、しゃぶしゃぶでも使うのだろうか?と思うのです。
確かに、直箸だと見苦しい食べ方もありますが、韓国ドラマを見ていると、自分で直箸で取った料理を相手の器、もしくはスプーン(スッカラッ)にのせる場面をよく見ます。
最初は違和感があったのですが、それもひとつの文化作法と思えるようになりました。
(続く)

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