2012年9月28日金曜日

日本版二十四節気

今週のニュースでハルコが驚いたのは、気象庁が「日本版二十四節気」を新たにする提案をしたことです。
普段、この二十四節気はあまり関係ない生活をしており、はっきり言ってどうでも良いような感じですが。

今週は二十四節気では「秋分」で、10月9日頃から「寒露」となります。
どうも、この二十四節気が日本の気候とズレて合わないし、意味がよくわからないので、日本の気候の実情に合わせて「日本版二十四節気」を専門委員会を設立して広く意見を集めるという趣旨らしいです。
ここで「日本版」とあるのは、これが元々中国から来た考え方で、中国の気候を日本に合わせないでそのまま使っているということなのですが。

今まで仕事で、二十四節気をコンセプトにした企画をたくさん考えて来ました。
二十四節気は本当に身近なもので、貝印の「旬」包丁を新宿伊勢丹に導入する際の販促として「二十四節気」の料理提案をしたり、三越の顧客情報誌「お帳場通信」の編集コンセプトも最初は二十四節気をテーマに制作していたのです。
その中で、単なる二十四節気ではなく、現在の私たちの生活にある行事なども組み込んでいたのです。
GWやクリスマスなど、日本に溶け込んだものを沢山入れました。

ここで、日本版を作るというので連想したのは、朝鮮李王朝の第四代の王・世宗(せじょん)のことです。
世宗は李王朝で一番の名君といわれた王で、現在のハングル文字も作ったのです。
世宗は中国由来の暦を、朝鮮半島の実情に合わせて朝鮮版新暦を作成させたのですが、そこには宗主国の中国との反目や確執があったのです。

日本版二十四節気は、ある意味で中国伝来文化への見直しと言う感じもしますが、いかがでしょうか。

2012年9月27日木曜日

ところで、ビールは好きですか?

早いもので、9月も残りわずか。30日の日曜日は中秋の名月で、秋本番ですね。


夏の間に随分と(毎日ですが)お世話になった(?)ものに、ビールがあります。
1日の仕事が終わってから飲む一口のビールは、何ものにも代え難いものですね。なんてことを、お風呂に入って考えていたのです。

普通の人は、お風呂に入ると「ふぅー」とか、「はぁー」とか言いますよね。
これは緊張状態の交感神経が、リラックス状態の副交感神経に変わり、体のスイッチが入り息を吐くのですね(適度なぬるま湯が条件で、熱いと逆に緊張します)。
個人的な感想ですが、ビールにはこれと同じ様にリラックスする作用があると思うのです。

ビールが入ると、仕事を終えてこれから寛ぐという信号になり、副交感神経が働いて、グビグビ、プハァーとなる。
これは、ビールしかないと思っています。
同じ泡といっても、シャンパンなどの発泡飲料だとダメですね。シャンパンでプハァーと言ったら、オクサマに叱られます。
ただ、世の中には食事をする前に、「冷たい物を飲むのは、体に非常によろしくない! まず、温かいものを胃に入れて……」という意見もあります。
ごもっともですが、プハー!のビールが好きなんです(まぁ、日本料理店で最初に出す温かなお茶にもリラックス効果ありますが)。

ところで、ビールは好きですか?
前からたびたび出会うのですが、若い人にビールが嫌い、飲めないという人が増えていますね。
まず「“取りあえず”という銘柄のビール」を飲むのが食事のスタートだと長年思っていると、「ビールはだめなので違うものから」
聞くと、最初からお酒が呑めないというのではなく、ビールが苦手ということです。美味しいと思わない、苦いのが嫌、味が嫌……。ビールも随分嫌われたものです。

ハルコの廻りにも、極端なビール愛好者・ビーラーが多数おりますが、またビールがダメという人も結構おります。
ただ、ハルコも自分の好みの銘柄じゃないとイヤですね。

最初にビールの味を覚えたのは、記憶に残っているのが4歳頃です。
大人の飲んでいるビールの泡をせがんで“食べさせて”もらいました。
大人達は、「ハルコ(その頃はハー坊ですが)は将来は酒飲みになるだろう」と言っていたそうです。
はい、その通りになりました。

2012年9月26日水曜日

箸の持ち方


今さら箸の持ち方なんて、とは思いますが……。

ハルコは料理撮影の仕事で、「持ち上げ」という撮り方をします。
その持ち上げの手法は、料理自体が汁などで具材が見えなかったり、麺などでシズル感のある写真を求める時にしばしば行います。

持ち上げは箸、スプーン、レンゲ、レードル、トングなどでしますが、もちろん難易度が高いのは箸です。
単に箸で素材を持ち上げれば良いのではなく、箸の角度や素材がどのくらい箸に付いているか、不自然な形でないか、ということが要求されます。

これ、簡単なようで結構難しいのです。
まず、動かしてはいけないので、最低でも1分はそのままの状態で固定します。
カメラマンと箸を持ったまま、カメラで見える角度を微妙に調整する。
大抵その時に、麺ならずれ落ち、具材も変な形になります。
その持ち上げ、自慢ではありませんがハルコは得意なのです(えへん!)。
自分の頭の中でどう見えているかを考えながら、具材をつまんだまま、箸の角度を前後左右、上下に動かすのです。
しかし、これは箸を正しく持てないと出来ません。
そういう意味では、小さい時の食事で親から毎回箸の上げ下げを、イヤになるくらい注意されたのは感謝です。
 最近は、親自身が箸の持ち方がおかしい人も多いようです。箸の持ち方を学校で習うようでは、「お箸の国の人」としては心配です。

写真は、有田の福泉窯の「鮨千代口」に箸で帆立を持ち上げて、醤油を切る写真ですが、ハルコが左手で箸を持ち、右手でコンパクトカメラで自作自演で撮ったものです。
もう、名人芸の域ですね(えへん!)。

2012年9月25日火曜日

カメラとレストランの格


朝刊に気になる記事がありました。
25万円のコンパクトカメラに、5万円台の一眼レフカメラと、カメラ業界が混戦しているという内容です。
確かにカメラ付き携帯やスマホの出現で、撮影した写真はすぐに友人に転送したりして楽しむのに、従来のカメラは性能、機能を重視してきましたが、スマホの画像も随分良くなり棲み分けが難しくなりましたね。

話はカメラの機能ではなく、従来は一眼レフの下にコンパクトカメラがあるのが普通の構図だったのに、高額なコンパクトカメラに安価な一眼レフと、格差や価値観が逆転したことです。
同じ様に飲食店の名称も、フレンチレストランに対してのブラッスリーの名称は、大体はレストランが格上でブラッスリーが格下ですね。
イタリアンでも、リストランテに対してトラットリアが格下という形ですが、これは味がどうだと言うことではなく、施設や設定価格ですね。
でも、実際にはレストランやリストランテよりも高級なブラッスリーやトラットリアもあるし、関係の無い時代になったのでしょうかね。
と、カメラの記事からこんなことを思ったのでした。

お手伝い業界も、老舗の「大沢家政婦紹介所」の石崎秋子(市原悦子)から新興の「家政婦のミタ」や超人気の「猫の猫村さん」まで、格(?)があるのです。
さて、「お手伝いハルコ」の格って…………?

2012年9月24日月曜日

中秋の名月

本当に久しぶりの温泉でした。
昨夜は温泉宿の屋根を激しく叩くくらいの雨音で、深夜に目を覚まして東京へ帰ってきたせいか非常に眠いです。


今年の中秋の名月9月30日(日曜日)で、東京だと21時に東南東の空に出るそうです。よく「中秋の名月」「仲秋の名月」を混同しますが、中秋の名月は旧暦で8月15日を指し、仲秋の名月は旧暦の真ん中を指す言葉なのです。

あぁ、なぜ1週間早い「中秋の名月」のことを書いているのかというと、温泉の部屋の床の間に月見団子があったからです。
仕事で月見の団子の撮影をしたのは3ヶ月程前のことで、すっかり忘れておりました。
季節を先取りしながら、実際の季節には忘れてしまうって、困ったもんですね。

小さい時に母がすすきを飾り、ふかしたサツマイモを供えてましたっけ。
芋名月や豆名月ともいいますね。
今週の日曜日は月見をしましょうかね。

2012年9月21日金曜日

燗酒

まだまだ、残暑が厳しいですが、さすがに9月も残り少なくなりました。
暑いとまず「取りあえず」という銘柄のビールを飲んでから、日本酒に移行します。
大抵は、冷酒を頼みますが、段々燗酒が恋しい季節になりますね。

お酒を覚えた頃は日本酒といえば燗酒で、冷やといえば常温(多少は冷たいですが)の日本酒を指していましたね。
これがいつの間にか、どこへ行っても冷酒が多くなって、燗酒は隅に押しやられてしまったような気がします。
しかし、最近は燗酒をちゃんと出そうとする店も増えていますね。

この所、色々な日本酒の醸造元が集まる会に試飲に行っているのですが、ハルコの興味は燗酒なのです。
酒文化の中でも、アルコールを温めて飲むというのは、世界的に見ても珍しい飲み方です。
確かに、中国の紹興酒やフランスのVin Chaud 、風邪を引いた時に薬草酒として飲むホット・バタード・ラムなどもありますが、やはり特異な文化ですね。

ちょっと話は変わって、鮨のシャリの酢飯は、ほどほどのぬくもりがあったほうが美味しいですね。
先日昼にとある鮨やさんで、ほんのりと温かな酢飯に冷たい具の組合せで旨かったんですが、その後炊き上がったばかりの酢飯に乗ったアナゴが出て来たのですが、まぁ、今まで鮨は沢山食べましたが、熱いと感じたのは初めてでした。
やはり、程の問題ですね。

また、燗酒に戻りますが、燗も温度で色々な呼び方が有りますね。
日向燗(ひなたかん・約30℃)
人肌燗(ひとはだかん・約35℃)
ぬる燗(ぬるかん・約40℃)
上燗(じょうかん・約45℃)
熱燗(あつかん・約50℃)
飛び切り燗(とびきりかん・約55℃)
 最近流行の50度洗いは、さしずめ熱燗洗いですね。

それぞれ好みもあるでしょうが、酒の性質にもよりますね。
ただ、最近の酒は常温以下(常温は冷やのことで大体15℃)で飲む酒が多く、燗酒をしてはダメといわれますが、冷え過ぎているような気がするのですね。

今、ハルコは長年の課題である、酒器の違いで味が変わり、燗付けの仕方でも味が変わる、新しいタイプの燗付け器を磁器で出来ないかと研究中なのです。
そのために、今夜も飲みに行くぞ!

2012年9月20日木曜日

うちのごはん

昨日は「オクサマの料理」のことを書いたら、ハルコの創作料理の写真が観たいと奇特な方がおりました。
まぁ、世の中怖いもの知らずというか……。


ハルコの創作料理は、オクサマの前にお出しした瞬間に、「ハルコ片付けて!」と瞬殺なのです。
オクサマ曰く「ハルコの創作料理は、一瞥しただけで、不味いのが判る」そうなんです。オクサマは超能力をお持ちなのでしょうか。
見た目、匂い、盛付け、そして味の順番で、ほぼ創作料理は最初の「見た目」で撃沈し、即、ゴミ箱行きです。
なので、写真も撮る間もなくです。

今日のブログの写真は、10年ちょっと前に東京ガスの情報誌に「手間隙かけることを大いに楽しむ“お手伝いハルコ”の朝ごはん」というタイトルで取材を受けたものですが、これは、今じゃ晩ご飯ですね。
15種類のおかずとご飯に味噌汁の組合わせで、根菜類の吹き寄せまでありますね。
これは、本当に超面倒です。材料をすべて別々に焚いてから、器に盛りますが、1日かかりでも食べるのはあっと言う間。

最近テヌキが多いので、ちょい初心に還ってまた、「うちのごはん」を充実させたいと思うのでした。
暑さも過ぎてくると、料理のしがいのある秋ですね。

2012年9月19日水曜日

オクサマの料理

タイトルで悩みました。
「オクサマと料理」「オクサマが料理」どれも似た様な意味ですが、これは、わが家の最高機密なのです!

ハルコはよく聞かれます。「ハルコさん、料理大変ですね。ところで、オクサマは料理するのですか?
今まで適当にはぐらかしておりましたが、ここに真実の「オクサマの料理」を発表します。まぁ、そんな大げさな話ではないのですが。

ハルコの料理のお師匠は沢山いるのですが、ハルコの料理を食べたことのある人は極限られています。
ハルコが雑誌で料理を作って撮影した時に、不幸にも食べるはめになった編集者とカメラマンとか身内を除けば、100%オクサマがハルコの料理を召し上がっているのです。
最大の被害者……いや、犠牲者……あぁ、いや、味覚判定人はオクサマで、長年辛抱強くハルコの料理の実験台になっていたのです。

料理のひとつの基本は「食べる相手の嗜好に合わせる」ことだと思っています。
そこで、オクサマ自身の味付けの料理で味を推測するのですが、当初(まぁ、今でも)「ハルコの料理はしょっぱい!」と怒られておりました。
なので味付けは自体はちょっと、控えめにします。
たまに、うむ、今日は味が濃過ぎたか!と、思っていても、「ハルコ、今日の料理は味が薄い!」と言われることも。
そんな日は、外の外気温とオクサマの1日の運動量まで計算しないと難しいのです。

でも、オクサマの名誉のために言うと、料理の腕前は非常に高いのです。
写真は先週オクサマが手ずからお作りになったシチューでございます。
えっ、味は? それはそれは、大変美味しゅうございますよ………………。

2012年9月18日火曜日

俳喰 その2

前にも書きましたが、昔の人は(ハルコ昔人?)食のことわざを判り易く、覚え易く、言葉で伝承(?)してました。子どもの頃は、親より上の世代からよく言われたものですが、現在の大人は果たして子どもや、若い世代に対してそんな“言い草”を持ってないような気がします。


前回「俳喰」を作ろうと思いついたのですが、五・七・五の17文字では情報が入らないので挫折してしまいました。
手元にある「食のことわざ辞典」をパラパラと見ていると、意外に知らないことわざに出会うものですね。
ハルコが知らないだけなのかは不明ですが、こんなものことわざか?と
いうのものの中から現代にも通じるものを捜してみると、

砂糖食いの若死に
これは、現在の食生活にも繋がりますね。必要以上に糖分を取り過ぎると、体を壊すという戒めですね。

贅沢が過ぎての食好み

グルメも極めてしまうと、変わった珍味を求めるという意味ですが、そんなに珍味は旨くはない。

鯛も一人ではうまからず
最近はお一人様で、そんなこと無いという方もいるでしょうね。

鳴る腹にたたりなし
お腹が鳴るのは自然の摂理で、逆にお腹が空いていないくても食べなくていけない状態は不幸ですね。

痩法師の酢好み
これは知りませんでした。昔、八瀬の法師が酢と偽って酒を飲んでいたそうです。
今の感覚ではよくわからないのですが、昔の人は酢は身体に良くない考えて、酢を飲めば痩せると、信じていていつの間にか「八瀬」が「痩せ」に転じたそうです。
このことわざは逆にイマっぽいですね。

一尺の薪をくべるより一寸の蓋をしろ
これは、判り易いですね。いくら火力を強くしても無駄になるだけで、蓋をした方が効率は良くなります。

天ぷら油に梅干し
へたった油に梅干しを入れると、油がよみがえるそうでうすが、本当でしょうか。

まだまだ、たくさんありますが、この項書きかけです。

2012年9月17日月曜日

飽和状態における創成モデル……下

沖縄ロケで、天候不順のために仕方なく「行き詰まり」という言葉から、時間軸で流れを検証するモデルを思いつき、それを「飽和状態における創成モデル」と名付けました。


実際に透明アクリルで模型まで制作しました。
その中で進んで行くのは、直線ではなく螺旋運動(スパイラル)と想定しました。
単なる直線だと、弱い上に“遊びや溜め”が効かないからです。
そして、その螺旋運度は内部・外部の要因で延びたり縮んだり、時には切れたりします。
 本当は、この事例をイギリスの産業革命時の「家内制手工業」から「工場制手工業(マニュファクチュア)」の移行で作図したかったのですが、力及ばす果たせませんでした。
日本の大企業の製品造りが行き詰まる中、逆に家内制手工業が生き残る方法が有るのではないかと思っています。

さてさて、元々沖縄で「行き詰まる」を考えた自分としては、どうしたか?
個人事業を法人化して、それまで主に出版のデザインが中心だった事業に、新たに企画や編集まで仕事の範囲を広げてみようとしました。
そして、料理などの食関連を新たな“動機”として“学習”するという課題を自分に課したのです。
これは「飽和状態における創成モデル」のステージ替えで、ベクトルを違う方に向けたのですが、まぁ多大に外食費が増えただけで、成果が有ったのかどうかは、現在でも不明です。
その副産物で誕生したのが「お手伝いハルコ」のキャラクタ-でした。

先週冒頭に書いた、知人・友人の訃報は残りの時間との問題になります。
出来る限り仕事は続ける意思はありますが(生活のためにも)、しかし、いつまでも仕事が出来るかどうかは未知です。
物事は始めるより、終わる方が格段に難しいですね。
ハルコが勤め人ならもう定年退職の年齢になります。
ただ、自営業ゆえにその辺は自分で決めるしかありませんが。
今まで、ほとんどを「誰かの、何処かの」ための仕事をしてきました。
それは、それで有難いことですが、どこかで区切って「自分のこと」をしたいと前から思っています。

やりたい事と出来る事は違います。
再度、自分で作った「飽和状態における創成モデル」を見直します。

2012年9月14日金曜日

飽和状態における創成モデル……上

この所、仕事関係の友人・知人の訃報が相次いでます。
おおむね60歳台で、まだこれから一仕事も二仕事も出来る方々でした。

話は変わって、30年程前の沖縄です。
2月に沖縄のリゾートホテル(実際にはコテージですが)に撮影に出かけました。
前日東京は大雪で、飛行機は大丈夫か?と思っていたのですが、無事に飛んでロケ地に入りました。着いた日は快晴で、明日からの撮影は順調に行くかと思いましたが、翌朝は一転、暴風雨です。
さぁ、どうするか?

室内で撮影出来る部分は良いのですが、モデルさんをビーチに連れて、夏模様の撮影が出来ません。
撮影の予定は5日ばかり取ってあるのですが、中々天気が良くならず、ホテルのコーヒーハウスでひとり雨空を恨めしく眺めながら、
「うむ、行き詰まってしまったなぁ」とひとりごとを呟くハルコ。
その時に「なぜ『行き詰まるのか?』という事を思い考えるのか」と考えたのです。
そして、人の寿命、会社の寿命、社会の寿命という時間軸を想定して、そこにある共通モデルがあるのでは?と思い至ったのです。
ひとりの人間が人生でどのくらいの仕事をする時間があるか。
それぞれの条件によって違いますが、普通なら30~40年くらいですね。学習期間を入れるともっと長くなりますね。
それを、コーヒーハウスで図形にして描きはじめたのです。


まず第1に、自分の動機、好奇心からスタートします。
第2に、その動機付けを学習という形で訓練をします。
このモデルは、挫折や方向転換も組み込んでいるので、例えば学習しても意に沿わなければ、元に戻るかリセット可能です。ただ、それが、上に行けば行くほど、当然戻る距離は長くなります。
また、自分でこの地点で良いと思う時はステージはそのままで変化しません。

第3に学習を「仕事」とする。ただ、仕事は「job」と「work」二つの分け方にします。
「job」は仕事のための仕事。
「work」は自分のための仕事。
区分は難しいですが、ライフワークという言葉があるように終生の天職と考えても良いでしょう。
この段階で上昇して行っても良いのですが、リセットするとかなり後戻りします。

ここからは、理想の段階です。
仕事をビジネスとして捉え、何かのベンチャーや事業を興しても良いでしょう。
それが成功するなら、次の段階は自分の得たものを社会に還元することです。
後進の育成でも、自分のスキルが社会に役に立つ事を考えるのです。
そして、最終的には精神的な満足を得て、人生を全うするのです。
個人で事業体を興していても、発起年齢で違いますが、おおよそ30年くらいで自分で事業をたたむか、後進に道を譲るかですね。
ただ、このモデルを考えた時代と今の時代の速度感はあまりにも違いすぎます。

この項は続きます。

2012年9月13日木曜日

日々是甚六。

仕事場のある所は港区の南青山で、表参道の交差点の直ぐ側です。
まぁ、世間的にオシャレな街というイメージがあり、有名ブティックや洒落こいたフレンチ、イタリアンも多いのです。


そんな中で一番落ち着く店が「甚六」なのです。
場所は表参道側のナチュラルハウスのビル地階にあります。
はじめて連れて行く人には「場所は青山だけど、中は錦糸町」と説明します(錦糸町の店はほとんど知りませんが、イメージです)。

和風の居酒屋さんですが、店主の永谷さんが時おり開発する新作がまた、ユニークなのです。
例えば、「油揚げのピッツァ」は、油揚げを半分に開いてチーズやトマトをのせて、アルミで包んで焼く。まさに油揚がピッツァに変身するのです。
なにせ、永谷さんは幻のイタリアン「ニコラス」で修行したのです。たまに、無理を言って作ってもらうナポリタンは絶品です。
以前ANAの国際線機内誌で、「東京へ行くなら浅草雷門と青山甚六」と見開きになったこともあるのです(外人さん来るのを見たことはありませんが…)。

甚六はハルコの通う店の中でも別格で、ず~っと毎年の最多回数を更新中です。
その内に甚六のレシピ本を作りたいと思っていますが、まずブログで定期的に発信したいと思うハルコでした。

2012年9月12日水曜日

葉巻


8年前まで煙草を吸ってました。
現在は禁煙しているというより、完全に喫煙とは縁を切りました。
今から思うと相当なヘビースモーカーでした。1日当たりの煙草の本数自体は少ないのですが、喫煙という行為にすれば凄い量でした。

まず、仕事中は「パイプ」です。1回当たり3g相当で20分くらい火持ちします。
ちなみにパイプスモーキングコンテストは、3gのパイプ用の葉煙草を2本のマッチで点火させ(2本でつかないと失格)、どのくらい煙を出しているかを競うコンテストですが、なんと2時間を超える争いなのです。
この3gを1日5~6回なので約15~18g、紙巻き煙草1本は1gあるので1箱分に相当します。ただし、紙巻き煙草は1本全部吸うのは不可能なので、紙巻き煙草一箱より多い計算になりますね。
通常の紙巻き煙草は両切りの「ゴロワーズ」と、またヘビーなこと!
そして夜レストランへ出かけ、食後酒と伴に1本の葉巻
通常のチャーチルサイズと言われているものを1本燻らすのが無上の楽しみでした。
今考えると、“イヤミな輩”ですね。

葉巻のおかげで色々な店と一悶着起しました。
今は禁煙の店が多くなりましたが、ハルコが現役で煙草を吸っていた時代は、おおらかというか何というか、喫煙がさほど問題では無い時代でした。
その当時ご迷惑をかけた皆さん、ごめんなさい!
海外旅行に行くと必ず、デューティーフリーショップで葉巻を購入していました。1箱25本入りを2箱購入すると大体2ヶ月は持ちます。

かようなハルコでしたが、ある日コップの水が溢れるように葉巻が吸えなくなったのです。
とあるポルトガル料理店で、食後にポルト(葉巻に一番合う!)を1杯頼んで葉巻を吸っていたら気持ちが悪くってしまいました。
その後、何度も同じ症状が出て完全に葉巻が吸えなくなり、ついに喫煙自体を止めたのです。
写真はわが家のワイン冷蔵庫の中にまだ残っていた葉巻の残骸です。

2012年9月11日火曜日

松前屋・昆布の水塩

ブログを書きはじめた頃は自分の仕事の関係も取り上げていましたが、ネタが重ねるのを避けて、あえて取り上げてないものもあります。今回はあらためて、お手伝いしている大阪の松前屋さんのことを書きます。


「昆布の水塩」使用例(写真は「銀座とよだ」岡本料理長。25玄を使用)。

友人の中村新さん松前屋の顧問をしておりました。
中村新さんは昔、TBS系の『料理天国』に辻調の小川忠彦先生の一番弟子として番組にも出ていた料理人です。
新さんから電話で「おもろい商品開発してるから、手伝いに来て」ということで大阪は心斎橋筋に出かけたわけです。

松前屋は今年創業100年の、昆布の加工商品(塩昆布など)で有名な老舗です。
新さんが、真昆布のエキスを抽出して、天然の旨味素材と水塩を加えた商品の開発中で、商品販促を手伝って欲しいとの依頼でした。
元々、醤油の発生以前には海水を煮詰めて調味料として使っていたはずなので、色々と資料を捜して見つけたのが長亨3年(1489年)の「四条流包丁式」です。その中に「ウシホヲ汲テ先ズ煎ジテ」と、海水を煮詰めて作る調味料があったのです。
現在も日本料理店では「水塩」を調理に使用しているのです。

この四条流包丁式から「昆布の水塩」の販促マーケティングを開始し、諸々の販促を開始したのです。
エンドユーザーの使用目的を考えながら、伝統的だけど革新的でもある「昆布の水塩」が内容を変えて3種類発売になりました。
営業にも同行して、伊勢丹への売込みもお手伝いしました。
これが、伊勢丹オンリーアイ(当時)商品として認定されて、グロッサリー売場にも入るようになりました。
 それから、4年過ぎて、よもやハルコが伊勢丹キッチンステージのお手伝いをするようになったのは偶然か必然か。

巡り巡って10月24日からのキッチンステージでは、「銀座とよだ」の岡本圭一料理長のメニュ-です。そこに松前屋の昆布の水塩を使用した料理が登場します。
不思議な縁を感じますね。


写真左/松前屋「昆布の水塩」(左から15森、17海、25玄)
写真右/商品テスト中の松前屋松村社長と中村新さん(神戸キッチンエヌにて)。

2012年9月10日月曜日

佛跳牆

今週佛跳牆をいただく会へご招待を受けました。
佛跳牆「ぶっちょうしょう/ファッティウチョン」という名称の福建料理で、乾物を主体とする様々な高級食材を数日かけて湯(スープ)にします。
 名前の由来は、「あまりの美味しそうな香りに、修行中の修行僧ですら寺の堀を飛び越えて来る」という詞にあると言われています。

さて実はこの佛跳牆、随分前にいただいているのです。
25年前(1987年)にハルコが企画した、広東料理の旅(HALPAK)の中に佛跳牆があったのです。
その当時、漫画「美味しんぼ」が話題になっており、原作者の雁屋哲さんが香港に佛跳牆を食べに行った会が漫画になっていたのを読み、居ても立っても居られずに行こうと決心しました。
 漫画の中では、その頃聘珍楼の料理長だった周富徳さんが登場して、現地の案内をしていたので、周さんに現地のアテンドをお願いしました。

ひとつの陶器の壷に数十類の乾物を水と一緒に入れて、数日かけて蒸し上げた料理ですが、周さんにお願いしたのは準備に一週間かかったものでした。
香港では、「ファッティチョン(呼び方が地域で異なる)」は広東湯の手法で壷ごと蒸篭で蒸し上げます。
本来は非常に手間がかかる料理なのですが、簡単で安価な佛跳牆まがいのものもあるようです。

えっ、肝心の味は?
清らかで、漢方薬膳のような滋養に溢れていて、味自体は強いものではありません。
最後に壷の中を全部空けてもらい、朝鮮人参やら家鴨の水かきなどもしゃぶりつくしました。

今週は四半世紀ぶりの料理を楽しみにしてます。
メニューの上から4番目が佛跳牆です。

2012年9月7日金曜日

俳喰(はいく)

今週は怒濤の撮影ウィークで、外の見えないスタジオに籠ってました。
撮影と言っても最終確認が主で、実はやることはあまり無いのです。
そこでメールしたり、FBしたりしているので、普段事務所にいる時とあまり変わりがありませんね。


スタッフが忙しく働いている間に、ぼんやりとしていたら頭の中に「俳句」ならぬ「俳喰(はいく)という言葉が出てきました。
「俳喰」というのは「俳句+喰う」の造語で、五・七・五で料理のポイントなどを句にします(ハルコの思いつきです)。

そのルールはまず、現存する昔からの成句(?)「においまつたけ あじしめじ」を例に取ると、
「味しめじ 匂いまつたけ 金しだい」
うむ、変か!

では調理ポイントでやってみましょう。
これなら、下ごしらえを例に取って
「土の下 水から茹でる 野菜かな」

「秋なすは 嫁に喰わすな」のように食べものが身体におよぼす影響は、
「秋なすを 嫁に喰わして ヒエヒエに」

ちょっと、「俳喰」で何か出来るのでは?と、撮影中に考えておりました。
この項、考え中です(その内に!)。

2012年9月6日木曜日

ハルコ撮影中

今日も撮影でございます。
皆様熱中症にはお気をつけ下さい。


近況は随時FBにて発信中です。
ハルコのfacebook

2012年9月5日水曜日

今日も撮影!

本日もスタジオおこもり撮影中。
外は残暑厳しいらしいですね。

スタジオは冬の寒さで、厚着で立会い中です。
媒体は一緒ですが、広告タイアップページでよその会社の立会いなので、最終画面のみのチェックです。
仕事の資料持ち込み読んでます。

それにしても寒い!

2012年9月4日火曜日

お尻に火がついて……。


怒濤の撮影ウィークです。
ともかく、撮影優先が今週のハルコの仕事です。

明日は本当は京都に撮影取材で、楽家当代・楽吉左衛門さんに会いに行く予定でしたが、他の撮影立会で2日間スタジオにお籠りで残念!
取材ライターさんとインタビュー内容の打合せのみ。
あぁ、京都・祇園で遊びたかったのに……。

それに他の案件も締め切りが重なり、事務所はバタバタです。
というわけで、久しぶりに白、黒ハルコの分身ですが、本当に黒ハルコの手も借りたい気分です。
さぁ、撮影に行かねば!

2012年9月3日月曜日

撮影中

9月になりましたが、昨日からスタジオにおこもりで撮影中です。
昨日も朝から夜まで終日撮影でしたが、最後は終電で今日も朝から開始です。


商品撮影がメインですが、なにせ範囲が広いのです。
小さいものは5ミリ位の宝飾品から、長いものは呉服の反物までサイズもマチマチで、
食品、ファッション、呉服、紳士、子ども、リビング、雑貨……と、商品によって撮り方も随分違います。
 スタジオには2人のカメラマンでセットを組んで、呉服とファツションはスタイリストさんがコーディネートします。
大体スタジオには10人くらいが働いてます。

問題は本来ある商品が来ない! 物が無いと、当然撮れません。
また、一部の商品は他の撮影等で返却しないと行けない物もあるので、撮影後に即座に返却するものも出てきます。
担当者に電話して確認したり、宅急便が来たり行ったり、もう何だか判らない混沌とした状態です。
と、言うわけでもうバタバタしております。