2012年8月21日火曜日

適当な大きさ、とは。


この所、料理レシピで色々と考えてしいました。
伊勢丹のキッチンステージで使用する「持ち帰りレシピ」の校正をしているのですが、元々のレシピを考えているシェフや料理研究家のジャンルもマチマチで、統一が取れません。
また、基本は「キッチンステージで提供された味を自宅でも再現する」というコンセプトなのですが、これが難しいのです。
逆に考えると、「家庭で出来る料理をお金を出してまで外で食べたいか?」というジレンマに陥るのです。
 フレンチのシェフの、本当にこれは家庭で作れるのか?(だから、キッチンステージに来て食べる価値はあるのですが)という複雑なレシピでも、キッチンステージで毎回料理を作っている料理人チームのレシピと家庭用のレシピは統合しないとダメなのです。

ここに大きく問題が派生します。
それは、プロの料理人は調理の勉強をしてきているので、例えば20人分の素材に塩をする際に、全分量の○%の塩を当てる等となりますが、家庭の場合は4人前、2人前に塩を大さじ1とか、小さじ1という風にになります。
そうすると料理は同じですが、出来上がりは随分変わってしまいますね。
細かいレシピでも、ニンジンを長さ40mmの細切りに、なんてあると、もう厳密に40mmの長さにしないとダメなのです。
これも、最終的にはお客様から質問などがあった時に答えられる様に、厳密に数値化しておくと安心なのでしょう。
 しかし、料理レシピはファジーな要素があり、素材ひとつで調味料の分量だって変わります。

ハルコ的には「適当な長さに切って、塩梅よく味付けする」みたいなレシピが良いですね。
なぜなら「適当な大きさ」とは、昔の和食では決まったサイズがあったのです。
それは、切ったものの長さが口の左右で入る大きさなのです。この辺の知識がほとんど薄れて、厳密に数値化しないとどうしようもない時代なんですね。

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