2012年7月17日火曜日

夏の食中毒

今日7月17日は、明治時代の旧刑法で食品衛生に関する規定が定められた日なのです。
1880年(明治13年)に「不熟ノ果物又ハ腐敗シタル飲食物ヲ販売シタル者」を処罰の対象にしましたが、不備が多く20年後の1900年(明治33年)2月23日に、現在の食品衛生法の前身である「飲食物その他の物販取締に関する法律」が公布されました。

7月から生レバーの提供が禁止になりましたが、現在は一年中を通して室内温度の調整が効くので夏に食中毒が特に多いということはなく、逆に冬場にノロウィルス系で寒い時の食中毒が増えています。
イメージとしては、夏場は物が腐りやすい季節だからだと思いますが、暑さのために体力が落ちていたり、冷たいものばかり食べている所に、腸炎ビブリオ菌(サルモネラ、大腸菌0157、黄色ブドウ球菌)等に負けてしまいやすいのですね。
しかし、梅雨になる6月から夏の終わりの9月までの4ヶ月も、食中毒が多く発生しているのも事実です。

中国料理は基本的にはすべて加熱した料理です(現在は生食もありますが)。
大昔、中国料理でも生食の時代があり、ある時に食中毒でたくさんの人が亡くなり、その後加熱調理が定着したというのが文献にありました。
生の食材を食べるリスクを、現代人はともすると忘れがちですね。

自然、天然、オーガニックの野菜は素晴らしいですが、そこには本来色々な雑菌や寄生虫がいる事を知らずに、若い女性達が生食のサラダを食べて、身体の中に寄生虫を飼っていたりします。
農薬が悪の権化の様に否定されるなら、なぜ、農薬が必要だったかの歴史を学ぶ必要があります。餓えないための食料生産と、高品質の食材は別なものです。
もし、無農薬で自然に近い状態で最高の食材を毎日入手するなら(金額的どんなに高くても)、日本では数万人の人しか恩恵に預かれないですね。

テレビのグルメ番組で、料理人が畑の中で野菜にいきなりかぶりつくシーンをよく目にしますが、以前から約束事とはいえいかがなものかと思います。おそらくその畑は管理されて寄生虫などいないと思いますが。
そして、野菜でも本来は虫食いのあるものは良いものなので、「キャー、イモムシ!」と、嫌わないでください。お互いに共生しましょう。

ともかく、ちゃんとアク抜き等の下ごしらえをして加熱をするか、抗菌作用の高い薬味などを使いましょう。
また、冷蔵庫の過信は要注意です(あぁ、何だか厚生労働省のパンフのようなブログになってしましった)。

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