2012年6月6日水曜日

元の木阿弥考

風邪で寝付かれないと同時に、飲んでいる薬の影響か変な夢を断片的に見ます。
夢の中でFBの「いいね」を押しているのは、寝ながらipadで遊んでいるのに違いありません。

今朝は夢の中で(夢の内容は忘れてしまいましたが)、最後に目が覚める瞬間に「これじゃ、元の木阿弥だ」という自分の声で起きたのです。
何だか目覚めの悪い夢ですね。元の木阿弥だなんて。夢の前半を覚えていないので、何が元の木阿弥なんだろう?と、大変気になってしまいました。

元々この「元の木阿弥」は諸説ありますが、戦国時代に大和の武将、筒井順昭が不治の病で若くして亡くなり、その息子で後の筒井順慶がまだ幼く、敵対する松永家が攻めてくる恐れがあったので、順昭の遺言でその死は隠されました。
そして筒井順慶が正式な当主になるまで、順昭と声が非常に似ている奈良の木阿弥(黙阿弥)を影武者として仕立てたのです。
やがて順慶が家督を継ぎ、木阿弥は影武者の任を解かれ奈良に帰り「元の木阿弥」になったという故事からきているのです。

一旦、状態・情況が良くなったものが悪い状態に戻るという使われ方もしますが、はたとこの故事のご本人の木阿弥さんはどういう心境だっんだろうかと考えてしまいました。
貧乏から始まり、筒井家の当主の影武者=贅沢をしていたのが、また元の貧乏に。
これは、最初を「ゼロ」と考えると「プラス」→「マイナス」という図式になりますが、元々「ゼロ」だったので、贅沢出来た期間の「プラス」はその後の落差が大きく「マイナス」と感じるでしょう。しかしこれを「得難い体験」とすれば「プラス」ではないかということです。

仕事をしていても「骨折り損のくたびれ儲け」という言葉がありますが、最初より悪くなるには悪くなる理由があるものです。
それを考えれば「元の木阿弥」も、次のチャンスがあれば、原因を追及して「プラス」にする事は可能ですね。
と、いいながらも、今朝の「元の木阿弥」は何だったんだろう?

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