2012年3月6日火曜日

辛さの単位、その名はスコヴィル辛い


今回の参考文献「トウガラシの文化誌」アマール・ナージ著/晶文社

カレー屋さんのメニューやカレーのレトルト食品等に、よく3倍とか10倍辛いという表示を見かけます。いったいどんな基準によって表示しているのでしょうか? ハルコは気になります。
まぁ、通常の香辛料を1として、それをどんどん量を増やしているのですが、これはもう人が食べられる味の限界点を越しているものも多々あります。本当にあんなの食べて平気なんでしょうかね、まったく。

塩分や糖分アルコールには厳密に濃度を計る基準がありますが、辛さにはあるのでしょうか?
はい、しっかりあるのですが、一般にはあまり知られていませんね。
辛さを計るにはまず、対象になる辛い素材を水で希釈します。それが、水に対して何倍まで辛み成分を「感じる」か、が辛さの基準になります。
えっ、何で「感じる」のかって!? そりゃ「舌」ですよ。
そうなんです、人間の舌が測定基準なのです。

アメリカの農業研究所のウィルバー・スコヴィル氏が最初に開発(?)しました。
そんなことができるのかって? 人間の舌には、辛み成分カプサイシンを100万倍に希釈しても感じる能力があるのです。
ちなみに一番辛いのはハバネーロで30万スコヴィル、日本の熊鷹唐辛子で12〜15万スコヴィル。かなりのもんです。基準が分かりにくいかもしれませんが、タバスコが3万〜5万なのでこれを基準にすると良いかもしれません。

ちなみに、現在はアメリカの香辛料協会(ASTA)が、高圧液体クロマトグラフという測定器を開発してコンピュータで科学的な測定を行なっています。
最初は、協会の名称であるASTAという単位を使用していたのですが、やはり馴染みのあるスコヴィルに戻ったそうです。

皆さんも、これから辛いものを食べる時には、「これは○○万スコヴィルだ!」と知ったかぶりしましょう。

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