2012年3月5日月曜日

酢の仕事


ハルコは実は、関係が大の苦手なのです。酢が苦手だという人にとっても、調理を助ける優れた効果があるのはご存じだと思います。

まず第一に、酢には殺菌作用があります。
うむ。ハルコが酢に弱いのは、口に入れると殺菌されるから? てことは、ハルコって菌の塊!?
酢漬けにしておくと魚や野菜が腐敗しないのは、食酢はPHが2〜3(酸度4〜4.5)と強い酸性だからです。マヨネーズが長期保存が可能なのは食酢の効果で細菌が生育出来ないのです。
生魚を使う鮨も、同様にすし飯の殺菌効果によって大腸菌がほとんど無くなります。

次に魚の生臭さを消し、たんぱく質を凝固させる役割を果たします。
鮮度の良いアジなどに含まれている、トリメチルアミンオキシドという成分が細菌作用により、トリメチアルアミンに変化して生臭くなります。トリメチアルアミンはアルカリ性の物質で、食酢で処理すると食酢の酸で中和され、塩(えん)になり生臭さが中和されます。

また、同時に酢はアジの身を引き締めます。これは「酢〆」という調理技術で、魚肉のたんぱく質を固める作用があります。酢で締めると表面が白っぽくなりますが、これを「酸凝固」といい、表面だけが凝固され、中までは酢が入りません。
こうした技を使うことで、旨味が増すうえ、外が固く中が柔らかいので、身が崩れにくくなります。でも、ぶよぶよのお腹に酢を塗っても効果はありませんので止めましょう。

その他にも野菜類の変色を防ぎます。ごぼうを切った後、放置しておくと黒ずんできますが、酢水につけると、酸化酵素の働きを弱めて白くします。
しかし、緑色野菜などは長時間酢に漬けておくと、葉緑素がフェオフィチンという褐色の物質に変わり、変色してしまうので気を付けましょう。

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