2012年2月21日火曜日

オトコの料理教室……連続第4話

料理教室は大変ですね。なかなか「若鶏のフリカッセ」が出来上がりません。
タキガワ君チームリーダーとして奮戦しております。


はい、元支店長さん“ブーケガルニ”を用意してください。えっ、タコ糸が見つからない? 後ろの台から借りてください。
元課長さんは、ブーケガルニが出来たら、鍋に入れて……。
あぁ、元支店長さん、どうしてブーケガルニをそんなに縛るのですか? えっ、緊縛亀甲縛り!? 普通に巻いてください。お願いですよ。
元課長さん白ワインは鍋に入れてください。飲んじゃダメ! えっ、少しくらい良いだろって? ダメですよ。先日も料理用日本酒を飲み干していたででしょう。えっ、俺はこれで役所をしくじったんだよ!ウィ~。
アァアァ。一本飲んでしまいました。もう、寝てますよ。
困ったもんだ、後は頼りになるには、元欧州支店長さんだけですからね。
えっ、ぎっくり腰で動けない!

と、いうことでリーダーのタキガワ君、残りは一人で作る事になりました。さすがに将来ビストロを開こうなんて考えているので、要領手際は良いですね。
「テキトウ、テヌキ、テニアマル」のハルコとは大違い! 偉いぞタキガワ君!

先生「本当はちゃんとチキンブイヨンを作りたいのすが、時間がかかるので今日は市販のチキンブイヨンで代用します」
タキガワ君もう一人なのでお気楽です。権田原春助もいつの間にかいなくなっているし、元課長さんは酔っぱらって寝て、元支店長さんはぎっくり腰でソファで唸っております。
いやはや、大変な騒ぎです。

私ごとですがハルコは昔、な、なんと! 調理師学校で講師をしたことがあります。
えっ、ハルコに教わる生徒が可哀想だって? よけいなお世話です。
それも調理師学校の栄養士科だったのです。
そして初めての調理実習の授業の日に、調理実習室に行きました。
当然、若い子が多いのですが(ハルコは調理を教えていたのではないのですよ)、その中でひときわ年齢の高い白髪のオジさんがおりました。最初は調理実習の先生かと思ったのですが、聞いてみると何と元警察官で、退職して自分で小料理屋さんを開こうと入学したのですが、間違いで調理師科ではなく栄養士科になってしまったということでした。
ハルコよりはるかに年上のオジさんから「先生」と呼ばれるのは、何だか小恥ずかしい思いでした。

でも、人数が多いので調理実習室はもう大変!
「先生、○○君が包丁で手を切りました!」とか、大騒ぎです。
最初の年は人数が多く2クラスで合計70人ほど。
これが実習室でチームを組んで共同作業をさせるのですが、やはりリーダーは重要と思い、タキガワ君が主人公の物語を考えたのです。
あぁ、また寄り道してしまった。いつになったら「若鶏のフリカッセ」は完成するのだろう。
また、「料理教室荒らしのマサ」って?
(まだ、まだ、続く)

※例によって登場人物の「タキガワ君」が非常に特定の個人に酷似しておりますが、あくまでフィクションです。

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