2012年2月20日月曜日

オトコの料理教室……連続第3話

またまた、料理教室の続きでございます。
えぇ~、先週リアル「タキガワ君」とお会いしまして、実際オトコの料理教室はどんなものですか?と、お聞きしました。
「そうですね。趣味で来られる方は、結構料理教室を渡り歩いてる方がおりますね。
その中で色々な料理教室を渡り歩いている、『料理教室荒らしのマサ』という人のことを、噂で聞いたことがあるんです」と、話し始めました。

相当の技術の持ち主で、料理教室の先生よりはるかに上手いんだそうで。
自前の高そうな包丁を持ってきて、魚なんか見事に捌くんですね。
意外に料理教室の先生達って趣味から始めた主婦感覚の人が多くて、包丁使いなんかを見ていても、洋風は出来ますが和食で基本的なことになると、あまり知らないですね。
そこで、「料理教室荒らしのマサ」はそんな料理教室に乗り込んで、料理教室の先生を落ち込ませて、他の料理教室へ生徒をごっそり持って行くのを仕事にしているんだそうです。
「じゃ、最初にそんなのは断れば良いじゃないですか」
それが料理教室に新しく来る度に、名前も全て変えているし、謎ですよね。

と言ったところで、話は元の「若鶏のフリカッセ」に戻るのでございます。


前回は鶏肉を焦げない様に鍋から出したんですね。
支店長とタキガワ君タマネギ、ニンジン、ポロネギをひたすらみじん切りにしています。意外に支店長さんも上手ですね。
「そりゃ、ワシはパリ駐在だった頃、見よう見まねで料理を作っておったからな」
と、商社の元支店長さん。

鍋にみじん切りの野菜を入れてしんなりと炒めるのは、元経産省の課長さん。
「毎日毎日、上司からも部下からも痛めつけられて……」
おやおや、泣き始めてしまいました。
「だから、こうしてタマネギもニンジンも、鶏肉も痛めて、いや、炒めて小麦粉をかける、どうだ!」
おやおや、鍋に八つ当たりを始めましたね。

先生「良いですか、皆さん。ここがポイントですよ。鶏肉と野菜から出た旨味をつなぐんです。これは、フランス語で“リエ(Lier)と言います」

「リエ~~!」
 おっと今度は支店長さんが泣き始めました。
どうも、家を出て行った奥様の名前が「理恵」さんだったようで、まだ戻ってきていません。まぁ、あの人を人とも思わない性格なら……。

先生「炒めた鶏肉と野菜に小麦粉を振りますが、これも……あっ、元課長さん! 手づかみで小麦粉を振らないように。ダマになるので“ふるい”にかけてくださいね。小麦粉は“リエ”になって、素材やスープに濃度(とろみ)をつけるんです。そうすると、粘性で素材から出た液体が流れにくくなって、味がまとまるんですよ」

ハ~~イ、先生。

※思いつきで書き始めたのにいつになったら、「鶏のフリカッセ」は完成するのか!
例によって、登場人物が非常に特定の個人に類似してますが、これはあくまでフィクションです。

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