2012年2月16日木曜日

オトコの料理教室……連続第2話

昨日から続きで、タキガワ君は料理教室の4名ひと組のチームリーダーにさせられました。
タキガワ君、この中では最年少でございます。と言っても、定年まで5年ほどの年です。
他の3名は元商社欧州支店長、元経産省の局長と言いましたが、それは本人の見栄で本当は元課長です。
おっと、一人口のお悪い方がおりましたね。
権田原春助、御年78歳の最年長者です。
元々ここの料理教室の建物の大家さんで、毎日暇なのと、ボケ防止に昼食を兼ねて教室に出ております。


(先生)いいですか。「若鶏のフリカッセ」
まず、鶏肉1羽を包丁で切ってください。

春助さん、包丁を人に向けないでくださいね。
危ないですから……。


「おっと、いけねぇ。失礼しやした。元支店長さん」

はい。リーダーを拝命いたしましたタキガワです。
では、役割分担しましょうね。
春助さんは鶏肉を骨付きのまま割切りしてください。

「あいよ、切ったら後は若けぇのにまかせるよ。
 おいらは、出来上がるまで先生の所にいらぁ」

支店長さんと私タキガワは野菜を切りましょう。経産省さんはえーと、Kさんで良いすね。切った鶏肉をバターとサラダオイルで蒸し焼きにしてください。あまり焼き色を付けたらだめですよ。

おっと、意外にタキガワ君料理に詳しいですね。
タキガワ君は現在勤めている秋葉原の問屋さんを定年で勤め上げた後に小さなビストロを作るのが夢なのでございます。
そのために、本当は調理師学校で勉強したいのですが、まとまった時間が取れないの、休日に近所の料理教室に通っているにでした。

(先生)鶏肉を切ったら、まんべんなく、塩と胡椒をしてくださいね。

はい、Kさん。そろそろ、鍋から鶏肉を取り出してください。

「きき、君はこのワシに向かって命令するのかっ!」

いえいえ、そろそろ、鍋から上げないと焦げてしまい……。あぁ、焦げてる。

(たぶん、続く)

※短い話にしようと思いましたが、長くなりそうですし、この際「若鶏のフリカッセ」が完成するまで書きます。
尚、例によって、登場人物が非常に特定の個人に類似しておりますが、
これはあくまでフィクションです。

●若鶏のフリカッセ/材料(4人分)
若鶏……1羽(約1.4kg) バター………30g サラダオイル………適量
タマネギ………150g ニンジン………70g ポロネギ(白い部分)………80g
チキンブイヨン………800ml 白ワイン………200ml ブーケガルニ ………1束
生クリーム………200ml 小麦粉………適量
●付け合わせ
シャンピニオン(マッシュルーム)………10個 小タマネギ………8個バターライス………400g セルフィーユ………適量 塩・コショウ………少量

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