2011年12月26日月曜日

柳 宗理


今年の自分の中での“マイ・ブーム”をひとつ上げれば、ウォーキングでしょうか。
3.11に自宅まで歩いて帰宅した時に足腰を鍛える必要を感じて、積極的に歩こうと考えてたのです。
自宅の廻りを中心に歩いていますが、色々な場所でお気に入りの“散歩コース”があります。
その中のひとつ、京王井の頭線「駒場東大前駅」周辺がお薦めです。

何故かというと、ここには「日本民藝館」があるのです。日本民藝館は、日本の民藝運動の創始者柳宗悦が造った博物館です。散歩がてらというより、ここに展示してある民藝作品を見に来るのですが、何十回通ったでしょうか。
まだ10代の頃に、バーナード・リーチ濱田庄司の作品に出会い、感銘を受けました。日本・朝鮮半島・台湾・欧米と幅広く、それまで大衆の物と価値の無いものとして扱われていたものを、民藝という名称で評価した物を展示しています。
ハルコ的には朝鮮半島の磁器や民画に出会った場所であり、未だに興味が尽きない場所です。

その日本藝芸館の二代目館長が柳宗理です。日本の工業デザイナーの草分けで、あらゆる分野のデザインを開拓した方ですね。
その柳宗理がクリスマスの日に天に召されした。享年92歳でした。
ハルコは工業デザインは門外漢ですが、縁が有って幾つかのキッチン用品の開発を手がけております。
考え方の原点に柳宗理のモノ造りの視点に影響を受けました。
バウハウスやウィーン工房のモダンな流ればかりではなく、モダンデザインでは割り切れない不合理性を包合した東洋や日本のデザインに引かれるのです。
やはり、それは民藝という人々の生活に根ざした分母があるからだと考えています。

現在ハルコはボウルとザルの製品化に取組んでおりますが、柳宗理のボウルが大きな目標でした。
モダンデザインからポストモダン、ナチュラルなデザイン……と変わりますが、キッチン用品はやはり、それで料理する人のためにあると再度自覚して挑戦して行きます。

●年末散歩…根津周辺
いよいよ年も押し迫りました。寒くても天気の良い日は散歩です。
今日は根津神社へ。根津神社東京十社のひとつで、大元は日本武尊が1900年近く前に創祀したと伝わる古社です。境内は春になるとツツジが有名ですが、今回は年末の散策に。
社殿は、1706年(宝永2年)に五代将軍徳川綱吉が六代将軍になる家宣のために普請したものです。
この周辺には、森鴎外や夏目漱石が居住しておりました(塀の上の猫は夏目漱石記念館の“我輩は猫である”の猫)。
散歩の〆は「根津よし房 凛」でかき揚げ蕎麦でした。

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