2011年11月9日水曜日

修行と稽古の間…2

「素人の勉強と、玄人の修行との違いである。」
確かに思うのではありますが、誰でも最初は“素人”でございます。
生まれついての名人なんてものは存在しないわけですが、後は努力でしょうか。

さて、ハルコ今までに延べ100人近くの料理人さんの元へ、修行と称して取材をして来ました。まぁ大抵の方々は、修行と言っても冗談半分の内容なので、気楽にしていただいておます。
ただ、一度だけですが真剣に修行させられて事がありました。それは、今でも夢に出てくるほど厳しいものでした。

“小川軒”の小川忠貞さんオムレツを習った時のことです。小川軒は弟子も厳しく育てており、小川師匠を中心にした学校のような雰囲気があります。
単なる客としてカウンターの向うの世界を見ている分には楽しいのですが、これが、向うに入ると大変です。
余談ですが、仕事柄厨房に入る機会は大変多いのです。まぁ、厨房に入ったからと言ってもそんなに面白くはないですね。大抵狭いし暑いし、いやはやです。今までに一番狭いと感じたのは、建て替える前の“ル・マンジュ・トゥー”ですね。谷登さんが厨房に入ると、もうカメラマンしか入れないのです。
またこれが、カメラのストロボ用の傘で、調理している場面が見えません(現在のル・マンジュ・トゥーは広くて快適ですよ)。
大きな声を出して今何をしているのか、まるでラジオの様な感じでした。

さて、話は小川軒です。ともかく、ハルコは“トントン”とフライパンの柄を叩いて、オムレツを返すことが出来ません(まぁ、何て不器用なのでしょうか)。それに失敗した出来損ないのオムレツは、全部自分で責任を持って食べるように、との厳命! おまけに、普段なら食べるのを手伝ってくれるカメラマンが、医者からコレステロ-ル値が高いので、当分卵は食べないようにと言われたとのこと。
果たして何個卵を食べたのでしょうか。本当に情けなくて泣きそうになりました(トホホ)。
おまけに、フライパンの柄を叩き過ぎて手は腫れるわ、お腹も腫れるわで、修行は途中で断念!
小川さん曰く、ちゃんと出来る様になったらハルコの家に食べに行くよ、と(この話はマジですよ)。
あぁ、それ以来小川軒の敷居が高くて行けてません。

オムレツや あぁ、オムレツや オムレツや (ハルコ心の俳句)

●DA MIGHELE(ダ・ミケーレ)
またまた、神楽坂周辺です。神楽坂という場所は、古い町名が残っているのですね。
イタリア料理「DA MICHELE(ダ・ミケーレ)」簞笥町にあります。江戸時代には江戸幕府の武器・簞笥を司る具足奉行、弓矢鑓奉行組同心な拝領町屋敷があったの場所なのです。
以前、牛込中央通りの達人にして通称“小旦那様”と行った時には、予約していなくて入れなかった店です。今回は予約して行きました。ハンプディ・ダンプティに似たマウリツィオさんとミケーレさんが経営しています。店内はほぼイタリア語での説明で、判るやら判らないやら……。
カラブリアの塩辛い独特の料理ですが、案外美味しいですよ。それにしても、唐辛子の漬込んだのは“ワァォ、モルト ピカンテ!!”でした。

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