2011年10月7日金曜日

カテリーナ・ディ・メディチの食卓…1

ヨーロッパの料理はよく樹に例えられます。
幹はフランス料理、そして枝葉は各国料理だと。
では、根っこはなんでしょうか? その答えは…イタリア料理なのです。
フランス料理は、中国料理・トルコ料理と合わせて世界三大料理の地位を占めていますが、実はイタリア料理を源流にしているのですね。

そんな源流を探るイベントに行ってきました。新宿伊勢丹で、トスカーナをテーマにしたイタリア展が開催され、その一貫で伊勢丹内の三笠会館の「Market Restaurant AGIO」で貸し切りの一夜限りのディナーが開催されました。
これを2回に渡って書いてみます。
このディナーは、日本のイタリア食文化を長年に渡って築き上げてきた、株式会社文流の会長西村暢夫さんの解説付きです。西村さんは1988年イタリア・シエナに日本人のためのイタリア料理学校を設立し、日本とイタリアの文化交流に半世紀に渡る活動をされた方です。
イベントディナーのタイトルは「カテリーナ・ディ・メディチの食卓」で、その当時のレシピを最大限に再現するという面白い趣向です。

イタリアはルネサンス全盛を迎えて、芸術などの文化では世界最高の時代ですが、その当時のフランスはイタリアに比べて文化的に劣っていました。
1535年にフィレンツェから、後のアンリ2世に嫁いで来たカテリーナ・ディ・メディチが、その後のフランス料理に大きな影響を及ぼしたのです。
彼女が連れて来た多数の従者には料理人が同行していたのですが、さらにカテリーナに従ったイタリアの財政家も、お抱え料理人を連れてきたのです。これらが、フランスの宮廷にイタリア料理の流行を生んで行くのです。料理の他の食器やフォークも同時にフランスに入って来たのです。

ワインは、プロセッコから始まり、サンジミアーノの白ワイン、キャンティ・クラッシコの赤が2種類で、お水はメディチ家と縁の深い“アクアパンナ”です。
(メニューは明日のお楽しみ)

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