2011年9月2日金曜日

タコを食べる、ガリシア料理から。

ハルコは長年、食文化に興味を持っております。
その中でも一番の興味の対象は「禁忌食」です。まぁ、簡単に言うと「あれ食べちゃいけない。これ食べちゃいけない」とそれぞれにの地域、民族、宗教でタブー視されていることです。
それぞれに歴史的に諸事情で発生したことで、一概には言えませんが、宗教がらみだと大変難しいことになります。

さて、このテーマは何回か書いてみたいのですが、まず取り上げるのは「タコ」です。
世界的にタコを食べる文化圏は、大雑把ですが日本、韓国、地中海に面した地域のイタリア、スペイン、ギリシャ、フランス(プロヴァンス)などで、イスラエルでは食べません。
これは、元々『旧約聖書』の中の『レビ記』の中で神がモーゼに「水中にいる“ヒレ”や“ウロコ”のないものは、全て汚らしいものである」と神託したために、ユダヤ教や旧約聖書を信じる民は食べなくなったそうです。
まぁ、この地域のタコにとっては幸いですね。
スペインのガリシア地方

話は飛びます。スペインの巡礼地“サンティアゴ・デ・コンポステーラ”に、フランスのピレネーから参加したことがありました。
北の巡礼地ナバラ、バスコ、カステリア=レオン、そしてガリシアと廻るルートでした。

そのガリシアで一番有名な「タコのガリシア風(Pulpo a la Gallega)」を食べたのでございます。

タコを食べるスペインでも、ガリシア地方では太古からタコの伝統料理があります。
タコを食べる地域とオリーブの産地が重なっていることもあり、相性が良いのですね。
まぁ非常に柔らかく、オルーブとパプリカが効いて、添えてあるジャガイモと一緒に美味しくいただきました。
タコを相当叩いて柔らかくしてから茹でるそうで、色々と食べ歩いた中でも秀逸な味でした。
食べながら、頭の中では「タコの桜煮」を思い出していました。ガリシア料理でも日本料理でも、タコという素材の調理法はある部分似通っていると、味も似てくるものなのですね。
上/タコのガリシア風
下/タコのガリシア風を食べたレストラン



左/ガリシアの市場のタコ 右/サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂


途中の巡礼地のバーで書き残したハルコの足跡

ハルコはタコの桜煮が大好きで、お店のメニューにあると必ずというくらい注文します。
桜煮の場合は、タコを茹でる時に一緒に小豆を入れると柔らかく、且つ小豆の色できれいに仕上がります。
そういえばあなごで有名な千駄木の「乃池」のタコの桜煮には、小豆のつぶあんが一緒に付いてきますね。
今度、その小豆はタコと一緒に煮た後に甘くしたのか、聞いてみましょう。
タコと小豆の相性でハルコはこれで、“黒龍”でグビッといくのが好きですね。

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