2011年8月26日金曜日

姜 仁姫『韓国食生活史』を読む

ハルコが読んだ、あるいは資料として重宝している食関連の本を取り上げます。
第1回目は北大路魯山人『料理王国』でした。
どの食らい続けれるかは不明ですが、100冊くらいは取り上げたいと考えています。

2冊目は姜 仁姫(カン・インヒ)著『韓国食生活史』(藤原書店)です。もう10年以上前に発行されたものなので、もしかしたら絶版かもしれませんが…。
韓国(この場合は朝鮮半島ですが)の原始から現代までの食生活通史です。
食にまつわる仕事をしていて、食の歴史を知るということは重要だと考えています。
現在に繋がる”今”のルーツはどこから来ているのか。そして、どこへ行くのか、その答えは歴史の中に隠されています。

朝鮮半島と日本の料理は非常に似ている部分と、何だかパラレルワールドの様に似て非なる部分と、まったく接点の無い部分があります。
ハルコが特に関心のあるのは、似通っているけれどズレ(差異)のある部分です。
毎週CSの番組で「KBS WORLD」という韓国の国際放送の「韓国人の食卓」という番組があります。韓国より2ヶ月くらい遅れての放送ですが、これは非常に面白いのです。

韓国の渋い名優チェ・ブラムさんがレポート案内役です。韓国のそれぞれの地域に根付く料理の歴史と、現在の実情を判りやすく紹介しております。
ある意味、韓国版スローフード的な内容もありますが、祭司だったり行事や季節、また民間伝承など、視聴している時はおのずと、日本の食文化とも比較してしまいます。
奥深い山里に自生している山菜を採取したり、逆に海の近くでの古来からの生活等々。食文化の相違と類似点を興味深く見ております。
その際、もっと詳しい背景を調べたい時に活用しているのが、『韓国食生活史』なのです。
その他に李 盛雨(イ・ソンウ)著『韓国料理文化史』(平凡社)も役立ちます。
ご興味有る方は捜してみてください。

●ハルコ・マトリョーシカ
数年前にロシアに旅行に行った際に、マトリョーシカを作っている村へ行き、体験絵付けしたものです。
片方はオクサマ作です。

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