2011年8月27日土曜日

ジャン・ドラヴェーヌ 三題話 その1

世の中には不思議な”縁(えにし)”があるもんですね。
今回はそんなお話です。

話は1992年の1月のことです(すみません。年を取ると昔話しかしません)。
年末年始にフランスで過ごし、アルザスの「Auberge  de  l'll」で食事をするためにパリからストラスブールに来ました。
コールマールという街で、アルザスワインのジャン・メイヤーさんに迎えに来てもらい(アルザスを代表するジョス・マイヤーのシャトーオーナで当時はアルザスワイン協会の会長)、シャトー(ヴェンセントハイム村)を案内してもいらいました。
コールマールで昼食をして、ヴィンターリンデン美術館で、一度は観たかったグリューネヴァルトの「イーゼンハイムの祭壇画」を鑑賞してブラブラしておりました。

夜は地元の居酒屋レストラン「Au pont du Corbeau(オー・ポン・デュ・コルボー)」(これも、ジャン・メイヤーさんに予約してもらいました)がダブルブッキングしてしまい、しかたなくカテドラルの前のホテルのバーで待って再度訪れると、他の客を入れていて再々待たされること30分。
隣の客同士の肩がぶつかるくらいの狭い店で、ハルコはメインに”Tête de Bouf(牛の頭肉)"をオーダーしました。これは地元の人気料理で、厚さが1cmもある”トクホン大判サイズ”が4枚分もあり、付け合わせのジャガイモはタマネギや香草のたっぷり入った酸っぱいソースで食べたのでした。
最初は、舌の上で熱々のゼラチンが質が溶けだし、この上もない美味でした。が、段々冷めてくると、こんな不味い料理が有るのかと思ってしまう味でございました。
はっきり言ってトクホン大判4枚を5分で食べないとこの味の真価は判らないのです。神様はハルコに少しの後悔と胃もたれを与えたのでした。

さて、アルザスからパリに戻り、友人のフランス料理シェフ(ムッシュ坂田幹靖さん)と待ち合わせて3日連続連夜飽食をすることになっておりました(いや、若いって素晴らしいですね。今、こんなに食べれませんがなぁ)。
そして、今回の話のパリでムッシュと行った二つ目のレストランが中心になるのでございます。
(長い前振りですみません。つづく)

●クールにて
ハルコの大好きなブラッスリー・クールでございます。
菊地シェフ、毎度ありがとうございます。ジビエのシーズンが楽しみですね。



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